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LPWA(LPWAN)とは?IoTに欠かせない無線通信規格を理解しよう! 2020.05.01

現在使用されている無線通信規格として、4G、LTE、Wi-Fi、Bluetoothなどがありますがコストや消費電力の課題があり長時間使用するというニーズを満たすことは難しい状況でした。
現在の課題を解決するために生まれた新しい無線通信規格が「LPWA」です。

そんなLPWAとはどんな通信規格で、どんな場面で活用できるのか、この記事では分かりやすく解説しています。

これからIoTに取り組む人はもちろん、IoTを始めたばかりの人もぜひ参考にしてください。

LPWA(LPWAN)とは?電力を抑えて遠距離通信ができる通信規格

LPWAとは「Low Power Wide Area」の略で、日本では「低消費電力広域通信」などと訳されます。
LPWAと同義語として、LPWAN (Low-Power Wide-Area Network) と呼ばれる場合もあります。

長距離通信を低電力で行える無線通信技術という魅力がある新しい通信規格で、現在の通信規格では利用できなかった山岳部などに、低消費電力で通信可能ということで活用が注目を浴びています。

LPWAと現在の通信規格を簡単に比較

現在の通信規格の中で、長距離に対応している無線規格の3G/LTEよりも通信距離は長く広いエリアを網羅可能なのがLPWA。
通信速度は、その分遅くLTE/3G/Wi-Fiなどの方が早いです。

画像を送るというより、文字で情報をやりとりしたいという時に都合の良い通信規格がLPWAです。

LPWA(LPWAN)は大きく分けて2種類ある

LPWAは、大きく「アンライセンス系」と「ライセンス系」の2つに分かれています。
それぞれどんな違いがあるか紹介していきます。

アンライセンス(非セルラー系)

アンライセンス系LPWAは、非セルラーLPWAとも呼ばれており無線局免許が無くても利用できるLPWAです。
産業・科学・医療業界の利用を期待して、国際電気通信連合(ITU)が割り当てた免許なしで使える電波帯域です。

規定内の出力・送信なら自由に利用できるので、LPWAで早い段階から使用されてきました。

ライセンスバンド(セルラー系)

ライセンス系LPWAとは、大手通信事業者が国から免許を受けてLTEの周波数帯を使用しているLPWAです。

既存の携帯電話帯域、セルラー通信を用いる規格のためセルラー系とも呼ばれておりアンライセンス系と比較するとコストが高く免許が必要という特徴があります。

SONYのLPWA「ELTRES」の魅力

ELTRESには、他のLPWAと比べてどんな魅力のある通信規格なのか比較してみました。

ELTRES A社 B社
使用周波数 923.6MH~928.0MHz 920MHz 920MHz
通信距離 100km〜 50km前後 都市:1~5km
郊外:5~15km
高速移動 不可 不可
消費電力
通信料金 超低コスト 超低コスト 低コスト

ELTRESは、他規格のLPWAとは違うチャネルを使用しており、同じチャネル使用で起こる混信除去アルゴリズムの適応や高周波部分で混信を起こしにくい回路を採用しています。
そのため都市部などのノイズの多いエリアでも安定した通信が可能。

また、長距離通信距離や時速100kmで走行中の車両からも通信が可能となっております。1日1回程度のデータ送信ならばコイン電池1個で約10年動く設計なので低コストで利用できる点も魅力的。

セキュリティで重要な暗号化技術も、ソニーの高度な技術によるもので安全性の高いLPWAとなっています。

ELTRESの活用事例からLPWAの用途を学ぼう

LPWAは、どんな活用をされているのかELTRESの事例を元に紹介します。

ソーラーパネルを使わず水位を遠隔監視

抱えていた課題

管理者の高齢化や農家の減少等により、豪雨時にため池管理者がため池の水位を把握できず、水位上昇によりため池決壊のおそれが生じていても市町が周辺住民に避難勧告等を発令することが困難な状況となっています。
このため、主として決壊すると人的被害を及ぼすため池において豪雨時にため池の水位を計測し、関係者が水位を把握できる観測システムの設置が求められています。

これまでも携帯電話網を使って水位計で計測したデータを伝送するシステムはありましたが、山間部にあるため池では太陽光パネルやバッテリーと組合せて電源を確保する事から多くの機器が必要となり設置・更新費用が高額となること、また、場所によっては携帯電話での通信が困難で計測データを伝送出来ないこと等がネックとなり、ため池水位の計測システムの設置は進んでいませんでした。

LPWAを活用した結果と今後

ため池にELTRESによる水位監視システムを設置し、水位を遠隔監視する実証を行っています。
まだ実証の途中ではありますが、ため池の水位がパソコンやスマホから確認が出来るシステムはユーザにとっても便利だと感じています。

また、気象庁の降雨データとため池水位を同時に確認もできるので、ため池が決壊しないよう事前の対策を行いやすくなると考えています。

今後は防災情報システムと連携により、ため池が危険水位に達した際に迅速に下流住民が避難行えるための対策や、ため池の水位予測により危険な状態になる前に水位を低下させるなどの対応が出来るよう検討を進める予定です。
参照:兵庫県 ため池の水位を迅速に把握

街路灯を基地局の設置なく管理

抱えていた課題

これまで、特定省電力無線を用いた照明制御システムなど、IoT関連の導入、商品化を行ってきましたが、個別に複数の基地局が必要、カバーエリアが狭いといった課題を抱えていました。
特に、本開発品「街路灯の見える化システム」を国、地方自治体様へ提案していくにあたり、「数十km以上の広域エリアでサービス提供できること」が大きな課題でした。

LPWAを活用した結果と今後

国や地方自治体様の財産である街路灯を基地局の設置なく、管理できるようになる点、大きなPRポイントになると考えます。

現在、各自治体様にて試験運用を提案、2020年度の商品化を目指しております。
参照:街路灯の電力監視と設置位置管理

LPWA(LPWAN)は今後IoT分野に欠かせない通信規格

IoT化の課題でもあったコストや消費電力を抑えたLPWAは、今後さらにIoT化をサポートしていく通信規格になっていくでしょう。
LPWAの通信規格は多くあり各業者も特徴がありますが、「ELTRES」の長距離を低コストで行える点は他社よりも優っている点だと思います。
ELTRESは徐々に全国展開され、IoT化出来ずに悩んでいる事業者の助けになることでしょう。

この記事で紹介LPWA事例はセンシング技術が使われています。
LPWAを活用したIoTに欠かせないセンシング技術について詳しく次の記事で紹介します。

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